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味方-自称霊感女愛美-

転載元:【DQN】自称霊感女スレ【あんた見えてねーよw】


大学一年の秋頃、遅咲きの桜が咲いた。僕は生まれて初めて彼女ができた。名前は由貴。同じ学部で(竜也も一緒)何度か話していると、由貴は「釣りを見て楽しむ」という変な趣味があって、
「今度一緒に行ってもいい?」
ってな具合に初デート。何度か釣りに行き、由貴から軽い感じで「付き合おっか?」と言われ、意外とあっさり付き合う事になった。

僕はその日のうちに竜也に電話をした。
「おい!彼女出来たぞ!一緒の学部の由貴ちゃん知ってるだろ?その子と付き合う事になった!」

「マジで?!やったな!これでやっとお前も童貞卒業だな。」
「まだ早ぇよ」
そんな事を言いつつも、ある程度期待はしていたと思う。

付き合って1ヶ月記念の日、僕の部屋でデート。その日僕は男になった。
何故か勝ち誇った気分だった。まったりしていると、由貴が時計を見て「そろそろ帰る」と言ったので、自転車で家の近くまで送って行った。

送って行った帰り道、テンションが異様に高ぶり(分かる人には分かると思う)、気分は最高だった。どこまでも走れる気がした。調子にのって10キロ近く離れたコンビニまで走ってしまった。
さすがに喉が渇き、お茶を買って飲みながらニヤニヤしながら携帯をいじっていた。
ープルルル

着信、
「もしもし」
「もしもし雅樹!ヤッた?まだヤる前?」
竜也からだった。
僕はある程度誤魔化しながら竜也に話した。

「ひゅ~!やるじゃん!よし、じゃあ今から俺ん家来いよ。卒業パーティーしようぜ!」
でも、かなり離れた場所にいるからと説明した。
「じゃあそっちに行くから。車があるんだからすぐに着くよ!待ってろよ。奢ってやるから。」
持つべき者は友だ。

それから30分程待った。11時過ぎだったか、竜也が車で来た。
「酒買ってどっかで飲むか!」
コンビニで酒を買い、道路に面した空き地に車を止め二人で乾杯した。

飲み始めてすぐメールが来ていた事に気付いた。
受信メール二件。
由貴と愛美からだった。

由貴のメールは、
「明日、大学会えるね。楽しみ。おやすみ」

竜也は肘でツンツンしながら、
「熱いねぇ」
と笑った。

もう一件の愛美のメールを見た。
「真剣に聞いて。雅樹の彼女ヤバいよ。普通じゃない。今すぐ彼女から離れて。彼女と離れないと死ぬよ!」
僕は笑った。
二件のメールが来ていた時間には竜也と車の中だったから、由貴とは一緒にいなかった。
竜也も、またか?みたいな感じで呆れていた。
僕は愛美のメールを無視して返信しなかった。


次の日の夕方、由貴と竜也と三人で話していたら愛美が話しかけてきた。
「ちょっといい?」
そういうと愛美はおもむろに由貴の背後に周り、トントンと肩を数回軽く叩き、
「これを大事にしてね。」
と、由貴に何か手渡した。
見ると小さなビー玉みたいな物だった。
「雅樹と貴方は元々いがみ合う体質なの。このままだとどちらかが怪我をしたりするの。最悪…、とにかく別れたくないでしょ?これが少しは衝突を緩和してくれるから大事にしてね。」
そう言い残し愛美はスタスタと歩いていった。

僕と竜也は固まった。由貴は俯いて小刻みに肩が震えていた。
愛美の後ろ姿が見えなくなった頃、激しい苛立ちが湧き上がってきて竜也が僕より先に立ち上がった。

と、ほぼ同時に、
「だめ!限界っ!アハハハハハッ!有り得ない!」
由貴が爆笑した。
ん?
泣いていると思っていた由貴の行動に頭がこんがらがった。
僕と竜也は状況が掴めず、ただ唖然としていた。
由貴は咳き込む程笑っていた。
由貴は涙を拭きながら言った。

「あの子凄いキャラしてるね。見える人を演じてるんでしょ?霊能者のつもり?あの子と一緒にいたら飽きないだろうね!アハハ」

「えっ?あいつが見えないって何で知ってんの?」
僕はまだ笑っている由貴に聞いた。
「だって考えてみてよ。マーチン(由貴が僕に付けたあだ名)は私の事、憎たらしいとか思った事ある?」

「ないけど。」

「じゃあ分かるよね?あの子が言うように、いがみ合う体質なら付き合うのはまず無理。友達としても無理だと思う。こんなガラス玉で仲良くなれるなら世の中平和になるよ。」

由貴は、愛美を小馬鹿にしたように笑い続けた。
僕達も自然と笑っていた。内心、泣いていなくてよかったという安堵感の方が強かった。

僕達も「だよな!ただのビー玉だし!」と笑っていると、由貴はそのガラス玉を机に置いた。
そして笑うのをやめ、僕達の顔をジッと見て、
「マーチン、竜也くん。分かってると思うけど、あの子危ない事してるでしょ。一人で行かせたらもらってきちゃうよ?本人は気付いてないと思うけど、私達より影が薄れているように見えた。気を付けないと手遅れになっちゃうね。」

そう言い由貴はゆっくり立ち上がり、
「今日は帰るね。マーチン。見えるからって無茶したらダメだからね?竜也くんも。いい?」

二人共、初めて見る由貴の鋭い目つきに、
「はい。」
としか言えなかった。

由貴が行った後、
「雅也、お前尻に敷かれるタイプだな。」
竜也は引きつった顔で言った。僕もそう思った。

後日、由貴は僕に自分が幼い頃から見えていた事を教えてくれた。
祖母も母も見えるらしく、祖母に至っては多少なら祓う事も出来るらしい。由貴は笑いながら血筋だろうと言っていた。

僕は力強い味方が出来た気がした。
愛美に関しては罰が当たればいいと思った。
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