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手鏡-自称霊感女愛美-

転載元:【DQN】自称霊感女スレ【あんた見えてねーよw】


大学二年の秋、僕は喉の手術をした。と言っても、一週間もすれば退院出来るような手術だった。

手術を終え、案内された部屋は三階の大部屋(六人部屋)で、他の患者さんも人柄がいいし運良く窓側のベッドだった。
入院二日目、食事を取る事の出来ない僕は点滴を刺したままベッドに横になっていた。
暇を持て余していた僕は、持って来ていた雑誌を読み出した。
十冊近くあった雑誌を一気に読み、疲れから少し眠ってしまった。

ふと目が覚め、時計を見ると夜の七時前だった。
体を起こし薬を飲み、トイレに行った。

用を足し、廊下を歩いていると病室の前でネームカードを指差しながら、
「ここだ。ここ。」
とヒソヒソ話す三人が見えた。
声の出ない僕(出そうと思えば出るが喉が痛いから出さない)は、病室に恐る恐る入ろうとしていた三人の背後に周りトントンと肩を叩いた。

「ひょっ!」
と言う声を出しながら肩をすぼめ、クルッと竜也が振り返った。

ベッドに座り筆談をした。僕が書いた文に竜也は、喋って答えればいいのに書いて答えた。
僕が、
『笑わせるなノドがいたい』
「あっ」と、何か気付いたようにペンを持ち、書こうとしていた。
わざとだ。
他愛のない話をしていたら、愛美が隣の患者(多分70歳ぐらいの人)を僕越しに覗きながら指を差し、

「長く無いね。」
と言った。愛美曰わく、足に黒いモヤがかかっていて蠢いているらしい。
確かに、弱々しい感じはしたがこれといって違和感を感じた事は無かった。
僕と竜也と夕貴は「ふーん」と軽く流した。

だいぶ面会時間を過ぎていて、巡回に来た看護師に帰るよう促され仕方無く帰る支度をした。パラパラと雨も降り出していた。
僕は、点滴台を引きづりながら玄関まで見送りに行った。

竜也が、
「車回して来るからここにいろよ!」
と、走って行った。

愛美と夕貴は車を待ちながら、「夜の病院って怖いよね」と僕を脅かした。
そうこうしていると車が来て、二人が乗り込んだ。僕は手を振り病室に戻った。
竜也の差し入れの雑誌を見ていると、受信メール一件。夕貴からだった。

内容は、
「マーチン、手鏡って知ってる?愛美が言ってたけど、危ないのは隣の人じゃなくて向かいの人。」

よく理解出来なかった僕は、詳しく聞いた。

何でも、手鏡って言うのは死が近い人が無意識にしてしまう行為らしく、右手の手のひらを見つめてしまう、との事。
それを向かい側の人がしていたのを見たらしい。

夕貴の言う事はウソだと思った。向かい側の人は僕が知る限り、お喋り大好きなおばちゃんで常に誰かと楽しそうに話しているからだ。
僕は適当にメールを返し、さっさと寝る事にした。


次の日の朝方、向かいのおばちゃんは亡くなっていた。
詳しくは聞けなかったが、眠ったように死んでいたらしい。

僕は夕貴の予言?が的中して怖かった。
すぐに夕貴にメールをしたけど、まだ六時にもなっていなくてメールは返って来なかった。

昼前に夕貴が病院に来た。僕のメールを見てやっぱりと思ったらしい。
大学に戻り、夕方また来ると言い夕貴は帰った。

夕方、三人で来た。愛美と竜也は空きベッドになった向かいを見て、
「退院したの?」
と言っていた。
夕貴は二人に言ってなかった。僕は、亡くなったと紙に書いた。

竜也は驚いていた。昨日までは元気そうだったのに?ニコニコしてたじゃん!と、しきりに僕に言った。
愛美は、
「標的を変えたのね。次は誰なのかな?」
と病室を見渡しながらブツブツ言っていた。


結局、その日から僕が退院するまで相部屋の人は亡くなる事はなかった。
ただ、夕貴の言った手鏡は意識するようになってから、度々見る事になった。

多分、皆さんも手鏡を覚えていれば見る機会があると思います。
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